2007/05/31

道端に弛(たゆ)まる一輪の華。

その昇華しきった姿を背に
一歩一歩進みたる御身を憶(おも)い、重ねてみれば、
時は死滅し忘却の裡に舞い込むに至る。

矢継ぎ早に過ぎ去る記憶を留める術は、
果敢なき導(しるべ)の意図に舞い込む僅(わず)かな意思と、
滅却に染むる自虐への邂逅に他成らない。

鏡は歪狭な変形をなして、
反復を持って御身に降り掛かる。

然(しか)るに、現実は偽りの器でしか無い。